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バランスシートとは何を意味するもの?見方のポイントは?
バランスシートは、経理業務を行わない人にとっては、あまりなじみがないものかもしれません。
しかし、バランスシートを見れば会社の状態がわかるため、経理担当者だけでなく、経営者や一般社員にとってもバランスシートの見方を知って活用することは、とても役立つことなのです。
この記事では「バランスシート」とはそもそもどのようなものなのか、バランスシートで何がわかるのか、そして正しい見方について解説します。
目次
バランスシートとは?
バランスシートは、日本語の簿記用語では「貸借対照表」という名称です。
英語では「Balance sheet」で、日本語のビジネス用語でもバランスシートという呼び方のほうがわかりやすいために、バランスシートという英語の呼び方が定着しています。
バランスシートを略して「BS」や「B/S」と表記されることもあります。
企業の財務状態や経営成績をあらわす財務諸表のうちのひとつで、ある時点における財務状態を「資産」「負債」「純資産」であらわしたものがバランスシートです。
バランスシートの形式と書き方
バランスシートに書かれた内容を理解して活用するためには、バランスシートの形式・書き方を、少しだけ知っておく必要があります。
バランスシートを書くためには、まず日々の帳簿作成が必要になります。
この帳簿作成のことを「仕訳」と言います。
こうした仕訳業務は、現在では会計ソフトなどで簡単にできるようになっていますが、基本を知っておくとバランスシートを見て分析する際に、より理解することができるようになります。
「仕訳」は記載場所が左右に分かれていて、左側が「借方」、右側が「貸方」となっています。
たとえば現金100万円で不動産を購入した場合には、資産のプラスとして不動産100万円を左側の借方に記入し、資産のマイナスとして現金100万円を右側の貸方に記入します。
また、借入金として現金100万円を借りた場合には、資産のプラスとして現金100万円を左側の借方に記入し、負債として借入金100万円を右側の貸方に記入します。
こうした「仕訳」は、日々の業務のなかで溜まっていきます。
この溜まった仕訳をまとめたものが、「バランスシート」になります。
バランスシートの左側(借方)には「資産」が、右側(貸方)には「負債」と「純資産」が記載されます。
「資産」から「負債」を引いたものが「純資産」です。
バランスシートの左右(借方と貸方)の合計金額は、必ず一致しないといけません。
バランスシートでわかること
バランスシートは財務状況を「資産」「負債」「純資産」であらわしたものです。
「資産」とは、会社が持っている財産のことで、1年以内に現金化が可能な資産である「流動資産」、長期間保有することになる資産である「固定資産」、数年にわたって償却可能な資産である「繰延資産」など、資産の状態によってもさらに分けることができます。
「負債」とは、他から金品を借り受けて、返済の義務を負うこと、借りた金品、借金のことです。
負債は他人資本と呼ばれることもあります。
1年以内に返済が必要な負債は「流動負債」、返済期限が1年以上の負債は「固定負債」と分けることができます。
「純資産」とは、会社が持つ資産のうちの、負債以外のもののことを言います。
負債が他人資本と呼ばれることに対し、純資産は「自己資本」とも呼ばれます。
バランスシートを見れば、資産、負債、純資産など、会社の財務状況が簡単にわかることになります。
「純資産」がマイナスであれば、会社は債務超過の状態にあり、倒産リスクも考えられます。
また、反対に「純資産」が多い場合には、会社の経営状態は安定していることがわかります。
バランスシートの正しい見方
バランスシートを見れば、会社の財務状況から経営状態を読み取ることができますが、それ以外にもバランスシートを見るうえで重要なポイントがあります。
こうしたポイントに注意して見ることで、より上手くバランスシートの分析・活用ができるようになります。
自己資本比率を見る
バランスシートは「資産」「負債」「純資産」の3つの要素であらわされています。
「純資産」÷「資産」×100を計算することで、資産に対する純資産の割合を示す「自己資本比率」を出すことができます。
「自己資本比率」は会社の安全性を見るための指標となります。
一般的には、自己資本比率が40%以上あれば、その会社の財務状況は安定していると判断できます。
流動比率を見る
「流動資産」÷「流動負債」×100を計算すると、「流動比率」を出すことができます。
「流動比率」も、「自己資本比率」と同様に会社の安全性を見る指標となるものですが、「流動比率」は、とくに短期的な支払能力を判断するために用いられます。
「流動比率」とは、流動負債と流動資産の比率をあらわしたもので、「流動比率」が低ければ短期の負債に対して現金化しやすい資産が少ないことになり、資金繰りが厳しくなる可能性が懸念されます。
客観的に見る
自社の経営状態は、内部にいれば肌で感じられるかもしれません。
しかし、顧客や投資家のような外部の人間の場合には、バランスシートを含む決算書からしか経営状態を知ることができません。
顧客や取引先の信用を得て会社を成長させていくためには、「自社が客観的にどう見えるのか」は重要な要素です。
自社のことはわかっているつもりでも、ぜひ自社のバランスシートをチェックして、経営状態を客観視しましょう。
まとめ
バランスシートとは何か、形式や書き方、その意味や用途、バランスシートの見方やバランスシートで何がわかるのかをご説明しました。
経理担当でないとなじみがなくて、わかりにくそうに感じるバランスシートですが、「財務状況をわかりやすくまとめたもの」です。
少しだけ見方を理解すれば、会社の経営状態を見るために大いに役立ちます。
とくに会社を設立して経営者になる方の場合には、自身の会社の経営状態が簡単にわかる、とても便利で心強いツールです。
それほど難しいものではありませんので、会計士や経理担当に丸投げにするのではなく、ぜひご自身でバランスシートを活用できるようにしましょう。
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