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司法書士登録について|具体的な司法書士登録の手続き・準備すべき事項について解説
司法書士として働くためには、ただ司法書士試験に合格しただけでは仕事をすることができません。司法書士として専門的業務に携わるためには、様々な手続きや必要書類の準備、費用負担が必要となってきます。
本記事では、司法書士として働くために必要となる司法書士登録に関する手続きやメリット、デメリットなどを解説していきます。
目次
司法書士登録するための条件
司法書士登録をするためには、前提として司法書士試験に合格する必要があります。試験に合格した後に、新人研修を受講する必要があります。なお、ここで言う新人研修は、中央新人研修やブロック新人研修、司法書士会新人研修のことを指します。
また、新人研修を受講しなくても司法書士登録をすることは可能ですが、基本的に1年以内に研修を受講しなければなりません。また、場合によっては受講が完了していないと登録できないケースもありますので、入会予定の司法書士会に関する情報は事前に収集しておくようにしましょう。
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司法書士登録の流れ
司法書士登録に至るまでの流れとしては、前述した通り司法書士試験に合格した後に、新人研修を受講する必要があります。そして、研修終了後に日本司法書士連合会と司法書士会に司法書士として登録を行う流れが一般的です。
日本司法書士連合会は、司法書士制度の維持と発展および社会に責任を果たすことを目指し、指導、連絡、登録に関する業務を遂行している組織を指し、全部で50の司法書士会で構成されています。
なお、日本司法書士連合会と司法書士会の間で、目指すべき方向性に大きな違いはありません。
司法書士登録時に準備すべき事項
司法書士として登録するにあたり、準備すべきものが多くあります。それぞれ具体的な内容についてご紹介いたしますので、円滑に司法書士登録を進めることができるよう、事前に確認しておくようにしましょう。
・登録により発生する費用
・登録に必要な書類
登録により発生する費用
日本司法書士連合会・司法書士会に司法書士として登録する場合には、様々な費用が発生しますので、ひとつひとつ解説していきます。
・登録手数料及び登録免許税
司法書士として登録するにあたり、登録手数料及び登録免許税が発生します。登録手数料は25,000円、登録免許税は30,000円となっており、司法書士試験に合格した後の任意の時期に支払えば問題ありません。なお、登録費用については、5年ごとに見直しが行われていますが、実際に金額が変動することはありません。
・入会金
司法書士として登録するため、日本司法書士連合会または司法書士会に入会する必要がありますが、その際に入会金を支払う必要があります。実際の金額は登録する組織によって変動してきますが、概ね35,000円から50,000円となっています。
・定額の会費
日本司法書士連合会または司法書士会に登録・入会した後は、年会費を支払う必要があります。金額としては、他の士業と比較して高い会費となっており、毎月約25,000円程度、年間にして約30万円程度の費用が発生します。そのため、司法書士として新たに仕事を始める際には、年会費を念頭に入れたうえで予算を策定するようにしましょう。
・その他
上記の費用の他に、司法書士のバッジ代6,500円、職印の作成にかかる費用として10,000円が必要となります。なお、司法書士として登録された後に、氏名や住所など司法書士名簿に記載された項目を変更する場合は、追加で2,000円必要となりますので注意が必要です。
登録に必要な書類
司法書士として登録するにあたり、登録料などの費用とは別に様々な書類の準備が必要となります。ここでは、必要とされる書類の代表的なものをご紹介しますが、形式などの詳細な内容については、司法書士会ごとで変わってきますので、必ず事前に確認して準備をするようにしましょう。
・登録申請書(登録免許税の収入印紙が貼付されたもの)
・司法書士名簿(顔写真添付)
・司法書士となる資格を有することを証明する書類
・誓約書
・履歴書
・入会届(職印が押されたもの)
・戸籍抄本
・住民票の写し
・身分証明書
・未登記の証明書(成年後見人・被保佐人・破産者でないことを示す)
※該当するものについては、簡裁訴訟代理等能力認定考査の認定証書も必要
司法書士登録によるメリット
司法書士登録をするメリットとして、司法書士として業務を行うことができることが最大のメリットとなります。上述の通り、司法書士の試験に合格するだけでは、司法書士としての仕事に従事することはできません。司法書士として働いていくためには、司法書士登録を行う必要があります。
加えて、司法書士登録をすることで、司法書士会が実施している研修会に参加することができます。司法書士の業務に関わる分野においても定期的に法改正が行われているため、司法書士として働くためには常に必要な知識を学び、更新し続けていかなければなりません。そのため、こうした研修会に参加できることは非常に重要なメリットと捉えることが出来ます。
司法書士登録によるデメリット
司法書士登録をすることによるデメリットとしては、入会金だけでなく継続的に発生する年会費を支払い続けなければならない点です。既にご説明した通り、他の士業と比べて年会費の負担額は大きいことから、司法書士として仕事を始めたばかりの時は、決して軽視できるような金額ではありません。
しかしながら、司法書士として仕事を進めていくことができれば、一定以上の収入も確保することができるだけでなく、自身の専門性が高まる知識向上などデメリットよりも多くのメリットを享受することができるでしょう。
司法書士登録と併せてすべき手続き
司法書士登録と併せて行うべき各種手続きについてご紹介していきます。司法書士として、円滑に業務を進めていくためには済ませておくべき手続きとなりますので、必ず確認した上で対応していきましょう。
・電子証明書の発行
・登記情報提供サービスに登録
・マイナンバーカードの発行
・インターネットバンキングの開設
・税金に関する手続き
電子証明書の発行
まずは、電子証明書を発行することです。契約の締結において、押印及び印鑑証明の提出が必要となりますが、紙媒体ではなく電子媒体によって進めていくことができます。
特に、登記・供託オンライン申請システムを利用する際に電子証明書が必要になるので、早めに電子証明書を発行するようにしましょう。
そのためには、電子証明及び電子証明書の発行をする必要があることから、認証機関への依頼が必要となります。
なお、電子証明書は日本司法書士会連合会サイトから取得することができますので、チェックしておくようにしましょう。
登記情報提供サービスに登録
2つ目は、登記情報提供サービスの利用登録を済ますことです。登記情報提供サービスとは、Web上で登記所が管理している不動産登記に関する情報や商業登記に関する情報について、確認することができるWEBサイトです。
このサービスを利用するためには一定の費用が発生しますが、取得した登記情報をオンラインで行政機関に申請をするにあたって利用することもできます。
法人登記について、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
→ 法人登記|必要となるケース・事前に行うこと・登記の流れと申請方法について解説
マイナンバーカードの発行
3つ目は、マイナンバーカードの発行です。身分証明書の代わりに使用するだけでなく、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用したオンラインでの確定申告をするにあたって必要な証明書となります。
また、個人事業主として開業する時に提出する開業届においても、マイナンバーカードに記載された個人番号を記載する必要があるため、必ず発行手続きを進めておくようにしましょう。
インターネットバンキングの開設
4つ目はインターネットバンキングの開設をしておくことです。これは、司法書士事務所として個人で独立稼業する際に、事務所として必要となる口座を開設しておくことで、個人として必要となった費用なのか、事業継続において必要となった費用なのかについて、明確に分けて判断することができます。
特に、事業所名が用いられた口座を開設することで、第三者が見た時にもすぐわかるようになります。
加えて、インターネットバンキングにスマホやPCからアクセスすることで、直接銀行に赴くことなく、口座の入出金明細や残高の確認をすることができるため、非常に便利なサービスとなっています。
税金に関する手続き
最後は、税金に関する各種手続きの申請です。司法書士として企業勤めをする場合、バックオフィスに任せることができますが、個人事業主として活動する場合は自分で税務に関する手続きをする必要があります。
開業届を提出したうえで、確定申告をすることで税金対策をすることもできます。青色申告で確定申告をすると、売上から経費を差し引いて、税金計算をするので節税効果が変わってきます。
司法書士登録の時期
司法書士の登録を行うべき時期は人それぞれですが、勤務予定の事業所の判断によって決められることが多いです。年度末などのタイミングによって申請できる期間に制限はありません。
そのため、勤務先が入職する日に登録手続きをするよう求めるのであれば入職日に登録をする場合もあれば、司法書士として確実に業務ができると見なされた後に司法書士登録をするよう決められている職場においては、勤務して1年後に登録する場合もあります。
いずれにしても、司法書士として登録する場合においては、各種費用の負担や登録時期を事前に確認しておくと良いでしょう。
司法書士登録のスケジュール
司法書士登録を済ませるには、どの時期に手続きを進めていくのかスケジュールを立てておくことが非常に重要となってきます。前述した通り、司法書士として働くためには、司法書士登録をしない限り認められません。
しかしながら、司法書士登録をするかどうかについては、個人の裁量に任せられており、他の士業とは異なり、いつまでに登録をしなければならない、という制限はありません。そのため、司法書士として働くことを決めた際に司法書士登録を完了しておくと良いでしょう。
なお、司法書士登録をしない場合においても、組織内の司法書士として勤務することは可能です。そのため、司法書士登録をせずに司法書士に合格したという実績を最大限活用して働く方法も注目されています。
こうしたことから、司法書士登録をするか否かについては、必要となる費用感も含めて入念に確認し、自身のキャリアをよく考えた上で司法書士登録をするようにしましょう。
司法書士会に登録しない場合
司法書士試験に合格した後に司法書士会に登録をしなかった場合において、司法書士登録の資格を喪失することはありません。
ただし、司法書士登録をしない限り、司法書士として業務に携わることはできませんので、注意するようにしましょう。
まとめ
本記事では、司法書士登録において必要となる費用負担や書類、登録の手続きについて解説してきました。司法書士として働いていくためには、いつどのような手続きを踏んで進めていく必要があるのか、事前に確認しておくようにしましょう。
本記事が今後司法書士として働くことを考えている方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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