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目標管理ツールとは?導入するメリットや選ぶポイント・おすすめのツール10選を解説!
執筆者:茅原淳一(Junichi Kayahara)
『資金調達の手引き』
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資金調達を進めたい経営者の方の
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企業の規模の拡大や人員の増加など組織に変化が起こる時、どのように人材を育成・管理していくかが組織の課題として挙げられます。
企業が成長していくためには、全社・事業部・部署・チームなど経営組織のそれぞれにおいて目標を掲げ、その達成を目指していくことが重要です。
組織をより機能的なものにしていくために、目標管理ツールの導入があります。本記事では、目標管理ツールを導入するメリット、選び方のポイント、おすすめの目標管理ツールについて解説していきます。
人事評価・評価制度については、こちらの記事もご参照ください。
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⇒人事評価制度のメリット・デメリット|デメリットの解決策・人事評価制度の失敗例についても解説
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目次
目標管理ツールとは?
目標管理ツールとは、企業や部署で共通の目標に向かって各従業員がどのような取り組みを行っているかを評価するツールです。一般的に、組織として達成すべき利益や業務上の目標がありますが、通常業務をより効率的かつ体系的に行うために進捗状況を把握して各プロセスを評価するのが目標管理ツールです。
目標管理の手法には様々なフレームワークがありますが、それらを社内ネットワーク上あるいはオンライン上で効率的に管理するサポートを行います。
目標管理については、こちらの記事もご参照ください。
⇒MBO(目標管理制度)とは?具体例と作成時のポイント・OKRとの違いについて解説
⇒MBO面談とは?面談の手順・注意すべき点・失敗例について解説
⇒MBOとOKRの違い|相違点と共通点、フレームワークの選び方について解説
⇒MBOシートの効果的な書き方|MBOシートに記載する項目と職種ごとの目標設定を解説!
⇒目標管理シート|メリット・作成・運用におけるポイントについて解説
⇒目標管理制度は時代遅れ?制度の導入に伴う注意点と成功のポイントを解説!
⇒MBOの導入事例|運用のポイントや成功事例・失敗事例について解説
目標管理ツールを導入するメリット
目標管理をエクセルなどに手作業で入力するのは大変です。そこで目標管理ツールの出番となります。ツールを使用すると、管理作業そのものの効率化だけでなく以下のような主に3つのメリットを享受できます。
・従業員のモチベーションを上げられる
・人材育成に繋がる
・業務を効率化できる
従業員のモチベーションを上げられる
目標達成までのプロセスを評価することで、従業員のモチベーションを上げられます。評価する側のスキルも必要になりますが、各プロセスにおいてふさわしい評価を獲得することで今後の業務に取り組む意欲が湧いてきます。
自分自身で設定した目標だとしても、企業活動に貢献しているという実感が得られます。業務の進捗具合やスキルアップにおいて悩んでいる社員がいる場合には、評価内容をもとに適切なフォローを行えるため、社員が必要なサポートを得ながら今後の業務に取り組んでいくことが可能になるでしょう。
目標達成までの道のりが可視化されることも大きなメリットです。営業成績や目標達成までに取り組むべき課題が常に明確な状態であれば、個人がそれぞれ何をすべきかも明白になります。それにより、自信を持って業務に取り組んだり自ら考えて行動することも容易になります。
自主性の向上は、次期の目標を設定する際に重要であるだけでなく、普段の業務における責任感の向上にもつながります。
それぞれの自己管理能力が向上することで、決められた期間内にすべき業務の進行もよりスムーズになります。そのように各従業員の企業に対するエンゲージメントが向上することで、部署や会社全体のパフォーマンス向上も期待できます。
現在コミットしている内容が可視化・共有されることで、社内コミュニケーションの活性化にとっても良い影響があります。目標管理ツールには、情報共有やコミュニケーション活性化のためのメッセージ機能を有しているものも多くあり、課題の共有や相互理解を深める機会にもなり得ます。
コミュニケーションが増えることは、結果的に従業員のモチベーションを維持することにもつながります。質の高いコミュニケーションや相互理解が深まることによって、評価と現状の乖離を低減できるかもしれません。
さらには、適切なフィードバックやスキルアップの実感によって社員の帰属意識を高めることができ、各従業員が自分の能力を自信を持って発揮できるようになるでしょう。
人材育成に繋がる
一人の上司がすべての部下を完璧にフォローすることは現実的に難しいですが、目標管理ツールによってより少ない労力で効率的に人材育成に取り組めます。
各個人が現在何にどのように取り組んでいるかが簡単に把握できるため、それぞれにどのようなフォローが必要かを考慮するのも容易になります。各個人の長所や短所も分析しやすくなり、サポートに必要な時間も減らせます。
目標設定する過程で、「どのようなプロセスが必要なのか」「どのような課題が考えられるか」「解決するために何をすべきか」を個人で考えるため、業務に取り組む上で社員の自主性や自己成長を促すことができます。
目標設定の段階から上司がサポートしてあげることで思考力を鍛え、自らの努力や工夫で試行錯誤する経験を積めるようにもなるでしょう。
人材育成とは、基本的に経験とフィードバックです。従業員をたった一人育て上げるだけでもコストは計り知れないものがありますが、目標管理・分析・フィードバック・メッセージツールなどがひとまとめになった目標管理ツールを使用すれば、人材育成に必要なやり取りを幅広くカバーできます。
前述のように、各従業員の自主性も成長に不可欠なため、目標管理ツールで客観的な評価を自ら知り、業務改善やスキルアップのためのアドバイスに対する納得感が向上するのもメリットの1つです。
業務を効率化できる
先ほども触れた点ですが、社内で目標をハイレベルで共有することで業務の効率化が期待できます。各個人が必要なプロセスや解決すべき課題を深く理解することは、チームや異なる部署間においてもより強力なチームワークを生み出します。
進捗状況の把握を誰もが容易に行えることで、重複する業務や無駄な作業を減らせます。業務の可視化によって残された時間やプロセスが明確になることも効率化に貢献するでしょう。企業や部署が一丸となって同じベクトルに向かうことで、課題やトラブルが発生してもお互いがお互いをフォローしやすくなり、途中で目標を見失うこともなくなるでしょう。
そして、評価システムそのものが効率化するという点でも有用です。現場レベルでの評価やフィードバックの作業は、実際の業務の時間を割いて行わなければなりません。エクセルへの入力やファイルの検索、印刷作業などはかなりの時間を取られます。
それらが、操作の簡単なWebサイトやアプリケーションによって一括で管理できれば、評価システムそのものの効率化につながるのは言うまでもありません。
人事評価とも紐付けて管理できるツールも多く、評価作業をさらに効率化できます。自分自身が取り組んだ業務や目標の達成が人事評価につながれば、従業員からの評価に対する納得度も向上するでしょう。
人事評価と目標管理は表裏一体です。テレワーク目標管理ツールで進捗状況や評価を共有することで評価作業の可視化が増加している昨今ではその業務が難しいという課題がありますが、従業員も評価制度の運用実態を把握できます。
目標管理ツールの選び方のポイント
最近では目標管理ツールを提供するサービスや企業も非常に多くなりました。
種類が非常に多いため、それぞれのツールごとに強みとする特徴や機能が大きく異なる場合もあります。目標管理ツールの選び方において重要なポイントを3つご紹介します。
・自社にあったツールか
・カスタマイズ性があるか
・無料トライアルがあるか
自社にあったツールか
自社が導入する目的と照らし合わせることは非常に重要です。大きな会社や部署で目標管理の制度を改善したい場合もあれば、人事部や評価システムがない規模の会社で丸ごと人事評価システムを導入したい、さらには運営をある程度任せたい場合などもあるでしょう。
あるいは、収益や企業風土改善のために人事評価制度そのものを刷新したいというケースや、部署やチームなどの小規模なレベルでの業務効率化を目指しているというケースもあります。
目標管理ツールはあくまで目標達成や業務改善の手段の1つであるため、どの作業を効率化するのか・どの課題を解決するのかを明確にした上で、それに資するツールを選択する必要があります。
先ほど取り上げたように、目標管理ツールには従業員の自主性向上・モチベーションアップ・経営理念や企業バリューの浸透などのメリットも期待できるため、従来の人事評価制度にない要素を補うツールとしても想定できます。
導入するツールの評価システムが従来の人事評価制度と大きく異なる場合には、事前に従業員に対する十分な説明や周知活動が必要になるでしょう。
カスタマイズ性があるか
目標管理ツールを導入したものの、部署によって管理ツールに求める機能が違うという場合もあります。導入する目的に合わせて柔軟にカスタマイズできるツールかどうかも事前に確認しておきましょう。既存の評価システムに合わせたやり方とある程度似た使い方ができる場合は、併用か入れ替えかを検討する必要も生じてきます。既存のシステムやツールとかぶっている内容があれば、それらを無効にできるかどうかなども見るべきでしょう。
例えば、社内SNSやメッセージツールが複数存在すると、重要なファイルがどこにあるかわからなくなったり機能が十分に活用されないといった事態に陥りかねません。
既存の評価システムやツールが十分機能している状態であれば、それ以外に的を絞って比較するというのも1つの方法です。
無料トライアルがあるか
評価システムの導入と運用には多大なコストがかかります。逆効果にならないためにも、無料トライアルで事前に導入シミュレーションできるかどうかをチェックしてみましょう。無料トライアル中に、導入を考えている機能の有無のチェックや試運転なども行います。
2週間程度の無料トライアル期間を設定しているツールが比較的多いですが、無料期間に関して要問い合わせとしているサービスや、無料デモンストレーションのみとしているサービスもあるため事前の確認が必要です。
おすすめの目標管理ツール
ここからは、おすすめの目標管理ツール10選をご紹介します。目標達成に向けた様々なサポートや機能が充実した多くのツールを利用することができます。
カオナビ
カオナビは、顔写真に紐付けて直感的に社員情報を編集したり把握したりできるユーザーインターフェースを備えたタレントマネジメントシステムです。
エクセルのような表管理による見にくさや煩わしさから解放され、簡単な操作で個人のスキルや評価、さらには性格やキャリア志向なども踏まえた評価やプロジェクトアサインが可能です。
利用企業数は約2000社あり、高度なセキュリティ体制を備えた堅牢性も特徴です。顔写真と共に過去の面談履歴も簡単に確認できるため、評価を行う際の準備も簡単です。
スマカン
30日間という最長クラスの無料トライアルを備えた目標管理ツールを提供するのがスマカンです。無料トライアル期間中は全機能を無制限で使用できるため、初めて導入するというケースでも安心して使用できるでしょう。
中小企業から大企業まで想定した柔軟性のあるタレントマネジメントシステムで、目標管理と人事評価を別モジュールとして必要な機能のみを導入することが可能です。それぞれの機能ごとに段階的に拡張することもでき、必要に応じて評価制度をカスタマイズするのが容易です。
「人材グルーピング機能」によって、タレント分析や人材採用戦略をより効率的に運用できます。グラフによる可視化によって目標の達成状況を一目で把握できる使いやすさも魅力的です。
社員の感情の変化をキャッチする「エンゲージメント分析」やストレスチェックにより、人事における課題解決をサポートする機能も充実しています。
HRBrain
OKR・MBO・1on1などのテンプレートを搭載した人事評価クラウドシステムです。現行制度に合わせたカスタマイズの自由度が高く、評価に合わせたワークフローの設定も簡単です。面談記録やフィードバック内容などもクラウドで管理し簡単にアクセスでき、評価基準や評価システムのプロセスを可視化して納得度を向上させられます。
人材データのカスタマイズも柔軟に設定できるため、社員名簿として利用するなどの効率化にも使用できます。評価の集計は完全自動で、評価者別やスコア別などに表示して分析するのに便利です。
7日間の無料トライアル期間中は、全機能を制限なく使用できます。評価者による評価のばらつきを抑えるための甘辛調整機能で、より公平感のある評価システムの運用をサポートします。
スキルナビ
スキルナビも、人材に関する様々なデータを一括で管理するためのタレントマネジメントシステムの1つです。エクセルデータをデジタル化してクラウド上で一括管理ができるのがポイントで、導入に際して負担が少ない魅力があります。
個人や部門のスキルをグラフ化し、簡単に一覧で比較・分析することが可能です。意識調査の結果や他社評価などをまとめる機能もあり、様々な評価や情報分析に向いています。グラフを使用した人事異動のシミュレーション機能も便利で、人事異動やチーム結成を仮組みしてシミュレーションで動かすことができます。
そういった人材管理機能は管理職や経営層向けに想定されていますが、MBOやコンピテンシー評価にも対応でき、企業規模にかかわらず幅広く利用できます。
あしたのクラウド
人事評価制度の構築とクラウド化をサポートするのが、株式会社「あしたのチーム」が提供するあしたのクラウドです。4000社以上に導入してきた実績をもとに、評価制度の構築や教育、運用から人事クラウドまでワンストップでサービスを提供しています。
評価シートを簡単に閲覧できるシステムはもちろんのこと、社員情報の管理や豊富な分析機能を利用して全体やチームごとの分析も容易に行えます。目標の自動検索機能があり、評価システムの運用そのものも一括してサポートしています。
4000社以上に対応してきたノウハウから、自社の評価制度をそのままシステム上で再現できるカスタマイズ製の高さも魅力です。導入前に、現行の人事評価制度の見直しアドバイスもサービスに含まれています。
給与データシミュレーション機能によって、評価データと社員情報を一元管理しているベースから給与反映までのシュミレーションができるため、次期の人件費の変動予測なども可能です。
タレントパレット
人事にマーケティング思考を取り入れるという視点で、戦略的なタレントマネジメントをサポートするのがタレントパレットです。こちらも人材データを一元化して管理するシステムとなっており、人事評価システムの効率化や人材データ分析、テレワークでの人材活用やミスマッチを防止する採用管理に至るまで、豊富な機能をワンプラットフォームで備えています。
顧客ごとに専任のサポート窓口となる担当者が付くことで、評価システム運用の目的やスタイルに応じたアフターケアも提供しています。豊富な人材データと分析力に基づいたオンライン上での研修や、入社手続きから年末調整までの労務手続きを効率化する機能もあります。
人事評価システムや運用の課題に合わせたカスタマイズが可能で、様々なシーンをカバーする機能を取り揃えています。
HRMOSタレントマネジメント
人財活用システムを提供するHRMOSタレントマネジメントは、1on1支援や組織診断サーベイなども含めた総合的な人事評価システムを提供しています。
最新の人事情報をベースに、部下メンバーの分布確認や配置検討を行う組織シミュレーション機能は、チームメンバーを多面的なデータで捉え最適な配置検討をサポートします。
360度フィードバック機能では、従業員データベースと連携した上で、個人に対する客観的な多面評価をクイックに実施できます。設定する質問や回答設計もカスタマイズ性が高く、自社の目的に合わせた、きめ細やかな評価システムを構築できます。
テンプレートの種類が豊富な簡易レポート機能により、会社の様々な状態を簡単に可視化できます。会議での報告時にはレポート画面を映すだけで済むように、見やすさやインターフェースの使いやすさも洗練されています。
SmartHR
人事評価システムをサポートするSmartHRは、既存の評価シートをシステム上でスムーズに再現し、その後の評価シートの作成や集計を完結できるなど、導入に際しての課題やステップを短縮できる内容が特徴です。
過去の評価や評価者を表示するなど、評価の工程を可視化して透明性を上げることもサポートしています。評価シートでは項目ごとに閲覧や閲覧不可の設定が可能で、無関係な者によるアクセスを防ぎ信頼性を高めるのにも役立ちます。
スマートフォンでの閲覧や記入も可能で、さらには評価の甘辛を調整する機能もあり、人事評価制度の運用において柔軟な対応が可能です。Web給与明細や多言語にも対応しています。
Resily
OKRを初めてでも簡単に導入できるよう、便利なツールを取り揃えているのがResilyです。組織の目標をツリー形式で直感的に操作できるよう表示し、1つのマップ上で誰が何をしているのかを効果的に可視化します。全員の目標もツリーでつながり、各従業員が業務の方向性や目的を明確に理解してエンゲージメントするためのサポートが特徴です。
リスト一覧表示で全ての進捗を簡単に確認できるため、どのOKRが順調かあるいはそうでないのかをすぐに把握できます。そのツリー形式のマップが組織規模に応じて大きくなったとしても、自分のOKRだけにつながった目標をフィルタリングして直感的に全体図を理解できます。
1on1やミーティングの内容を目標に紐付けて管理する機能も装備しています。
MINAGINE人事評価システム
MINAGINE人事評価システムは、人事評価業務の効率化を目指した管理ツールです。エクセルや紙の管理でバラバラになっていたシートを一元管理し、クラウド上にまとめることで人事評価の業務を簡素化します。
さらに、「定量的な数値目標」と「定性的な行動目標」の2軸による評価で人材育成に必要な情報をまとめます。人事評価の機能に特化した構成ですが、他にも勤怠管理と給与計算を全て自動化するプランや、年末調整や住民税更新アウトソーシングに対応するプランもあり、コスト次第で様々な人事関連の業務や課題に対応できます。
まとめ
目標管理ツールの機能は、評価制度の簡素化や目標の進捗状況を管理するだけにとどまりません。業務効率化や従業員のモチベーション向上も期待できるなど、多方面に渡って活躍できるポテンシャルを秘めた評価ツールです。
自社の制度にあった目標管理ツールをよく検討することで、導入後は業績改善やコミュニケーションの活性化などにも役立てられるでしょう。
本記事が、ベンチャー・スタートアップ企業の経営者・人事担当者の方のご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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この記事を書いた人
共同創業者&代表取締役CEO 茅原 淳一(かやはら じゅんいち)
慶應義塾大学卒業後、新日本有限責任監査法人にて監査業務に従事。 その後クレディスイス証券株式会社を経て2012年KLab株式会社入社。 KLabでは海外子会社の取締役等を歴任。2016年上場会社として初の信託を活用したストックオプションプランを実施。 2015年医療系ベンチャーの取締役財務責任者に就任。 2018年よりSOICO株式会社の代表取締役CEOに就任。公認会計士。